糖尿病を予防する生活習慣は?の画像

糖尿病は血糖を下げる唯一のホルモンであるインスリンの作用が十分でないために、
ブドウ糖が有効に使われずに血糖値が高くなっている状態で放置していると
体に色々な影響がでてきます。

最悪死に至るケースもありとても注意が必要です。

糖尿病の種類

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現在、治療中または糖尿病を強く疑われる人は
約950万人にものぼり、糖尿予備軍を含めると成人の5人に1人は糖尿病であると考えられます。

そんな身近な糖尿病は4つのタイプに分けることができます。

第1型糖尿病

インスリンを作っている膵臓が何らかの原因により壊れてしまい
インスリンがほとんど、あるいは全く作られなくなってしまい起こる糖尿病です。

生活習慣病や先天性の病気ではなく、遺伝での発病もまれです。

日本では10万人あたり1~2名で主に子供に起こる原因不明の難病であることに加えて、
しっかりとした治療を行わないと目、神経、腎臓、心臓の病気が発症してしまいます。

第2型糖尿病

インスリンの分泌が少なくなり筋肉や肝臓などの細胞が
インスリンの作用をあまり感じなくなるため、
ブドウ糖が上手く取り入れられなくて起こる糖尿病です。

主に、中高年以降に見られますが、若年性の発症も近年増加しています。

日本の糖尿病患者の約90%が第2型となっています。
遺伝的に日本人の多くはインスリンの分泌が弱いといわれています。

さらに過食、肥満、運動不足、ストレスの生活習慣が発症を強めます。
この第2型糖尿病は生活習慣病などともいわれています。

妊婦糖尿病

妊娠時に現れる糖尿病です。

家族に肥満、高年齢妊娠、第2糖尿患者がいる場合起こりやすいとされ、
新生児に合併症が出ることもあります。

特定の原因による糖尿病

遺伝子異常やほかの病気が原因となり引き起こされる糖尿病です。

薬剤などが原因となることもあります。

糖尿病チェック

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糖尿病は以下の特徴ががみられることがあります。

初期では痛みなどの自覚症状があまりないため気づくことがなかなかできません。
以下に該当する症状があるときは、一度医師の診察を受けることをおすすめします。

のどの渇き

エネルギーを必要としている細胞にブドウ糖が運ばれなくなり血中に溢れてしまいます。

そのため大量のブドウ糖を排出するために尿の量が増えて
体の水分が失われてしまいのどが渇きます。

突然の、のどの渇きやトイレへ行く回数が多いのは糖尿病のサインなので注意が必要です。

体重が急に減る

ブドウ糖をコントロールするインスリンが不足して
細胞にブドウ糖が取り込まれなくなると、糖が尿から出るため
体のタンパク質や脂肪を利用してエネルギー源とするためです。

全身がだるく、疲れやすくなる

血糖値が上がっても、ブドウ糖を上手くコントロールできないので、
細胞や筋肉に運ばれないために全身のエネルギーが足りなくなってしまいます。

そのため全身がだるく、疲れやすくなってしまいます。

目がかすむ

血糖があがり正常に吸収されないと、高血糖の状態が続き、
血管の閉塞障害と血液凝固の異常が起き、
眼内の血管が詰まってしまい、
網膜に酸素や栄養が届かなくなり目のかすみが起きます。

さらに立ちくらみや足裏のしびれ、手の指先のしびれがある場合も注意です。

糖尿病による合併症

糖尿病による合併症の画像

血糖値が高い状態が長く続いてしまうと、合併症が起こる危険があります。
よく糖尿病で怖いのは合併症といわれています。

糖尿病による3大合併症である目の病気(糖尿病性網膜症)
腎臓の病気(糖尿病性腎症)末梢神経の病気(糖尿病性神経障害)
があり、糖尿病のコントロールが悪いと細菌などに対する抵抗力が弱まり
感染症になってしまうこともあるので注意が必要です。

糖尿病網膜症

網膜が高血糖により障害を受けて目のかすみ、視力低下、さらに進行すると
最悪の場合失明に至ります。

初期には出血や白斑と呼ばれる病変が少数認められますが、この段階では自覚症状
はなく進行すると数が増え比較的大きな出血現れます。

こうなってくると、視力低下や視野異常を自覚することがあり、
きっちりと治療しなければ食い止めることは難しくなります。

治療の基本は糖尿病をコントロールを強化します。

大出血や網膜剥離など進行してしまうと、治療はきわめて困難失明の危険が差し迫っています。

定期的に検査を受けて早期発見につとめること、

そして糖尿病の正しいコントロールを続けることが大切になります。

糖尿病腎症

腎臓は血液中の老廃物や不要物を尿内に排出し、必要な物は漏らさずに血中の
適正な環境を保ってくれる器官です。

その腎臓の働きが悪くなり腎不全や尿毒症などの命に関わる重篤な症状を引き起こしてしまいます。

そうなってくると、人工透析をつけて人工的に体から老廃物や不要物を血液中から取り出す治療
をしなければいけません。

定期的な検査によっての早期発見に努め糖尿病の正しいコントロールをすることが予防に繋がります。

糖尿病神経障害

手足のしびれや、痛み、ひどくなるとほとんど痛みを感じなくなります。

そのために診察が遅れてしまい足全体が腐り始めてから病院へ行くと言うことは
まれではありません。

神経障害が進むと運動神経や自律神経も影響を受けます。

血圧や脈拍のバランスが崩れてしまい立ちくらみを起こしたり腸管の運動に異常が
起きて便秘や下痢を繰り返すようになります。

他の合併症同様に、血糖のコントロールをしっかりして、進行を未然に防ぐことが
大切です。

糖尿病を予防する生活習慣

糖尿病を予防する生活習慣の画像

糖尿病患者の約95%が第2型糖尿病といわれています。

発病の原因が暴飲暴食、運動不足、ストレスなどによる生活習慣の乱れによるものです。

このような生活習慣を気をつけることによって、
生活習慣病と呼ばれる糖尿病を防ぐことができます。

糖尿病を予防する食事

糖尿病を予防する食べ物と食べ方の画像

糖尿病を予防する食事ですが、
基本は一日三回バランス良く腹八分目で食べることです。
なかなか日々の生活の中で、食事の時間や内容、量を意識する
ことはあまりできないと思います。

コンビニエンスストアなど立ち寄りやすいお店では
食べ物がずらりと並び、お会計の対応もあっという間、
またファーストフードのお店も数々ある中で食に困るという
ことはあまりないと思います。

しかし、それが大きな落とし穴です。

安く手軽に食べれる、食の時間を短縮できるというのは栄養のバランスが崩れ、
好きな時間に好きな量を食べれてしまうので生活習慣がくるい
糖尿病の原因になってしまうリスクがあるということです。

糖尿病を予防する食べ物と食べ方

バランス良く食べることが重要になってきます。
野菜、たんぽく質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く
摂るように工夫しましょう。

・主に多く含まれる食品一覧



たんぱく質


豆腐
卵納

牛乳


炭水化物
お米
パン
いも
麺類
お菓子


脂質
バター
マヨネーズ
植物油、鶏皮皮
肉(脂身部分)
生クリーム
お菓子類


ビタミン
ミネラル
小松菜
モロヘイヤ
ほうれん草
ブロッコリー
春菊
海藻類
きのこ

食べ方は野菜から食べて最後にごはんなどの炭水化物を食べると
血糖値が上がりにくく、糖質がゆっくりと吸収されます。

その際ゆっくりとかみ、食べ過ぎには気をつけましょう。
よくかむと糖を体に吸収をさせるインスリンの分泌を促す
ホルモンGLP-1が増えます。

また一食抜いたり食べる時間が夜遅くなったりすると、血糖値
が上がりやすく、そのまま寝てしまうと使われなかったエネルギー
が脂肪となり体に蓄えられ肥満の原因になってしまうので注意が
必要です。

糖尿病を予防する運動

糖尿病を予防する運動の画像

食事とセットで糖尿病を予防するためには運動をすることが欠かせません。

その際、有酸素運動がおすすめです。

有酸素運動とは長時間継続ができる軽度または中程度の負荷を体にかける運動です。

一番身近なのはウォーキングでとても糖尿病予防にはとても効果があるとされています。

運動が生活の習慣になっていると血中のブドウ糖量をコントロール
するインスリンが効きやすい体質に変わってゆきます。

血圧が下がり中性脂肪、体重が減るのに加えて筋肉心肺機能の向上もするなど色々なメリットがあります。

ウォーキングをする時間

食べた直後というのは血糖があがるので、食後にウォーキングをするのがおすすめです。

血糖値は食後の1~2時間でピークになるので、
そのときに30分以上のウォーキングをすると効果があります。

歩く前は怪我をしないように、ストレッチをして筋肉をほぐしましょう。

ストレッチは怪我予防だけではなく血流の流れをよくし肩こりなども解消してくれて
体も温めるのでウォーキング前の準備運動として行ってみましょう。

歩くスピードをはじめから急に早くしてしまうと突然心拍数があがり
体に負担がかかるのでゆっくり→徐々にペースをあげる→クールダウン
という風に緩急をつけてみましょう。

万歩計などでウォーキングしたことを目に見えるようにすると
達成感があり続けるモチベーションにも繋がるので取り入れてみるのも
おすすめです。

糖尿病予防の生活習慣まとめ

誰しもが生活習慣病と呼ばれる糖尿病になる危険性は十分にあります。

変化というのは毎日の積み重ねから起こり、今日やったことが明日、未来に変化をもたらします。

忙しさから簡単に食事をすまし、食生活のリズムがバラバラ、運動もしていないとなると
いつ糖尿病が発生してもおかしくありません。

普段から食生活や運動を意識し、健康的でいられるように過ごしていきましょう。