睡眠の質を高める効果的な方法の画像

睡眠と人生の関係

人生の3分の1は睡眠であるとされています。
しかし、人によってその時間や質は様々でしょう。

書店には睡眠に関する書籍もたくさん見受けられ
テレビなどでは頻繁に取り上げられています。

人間の三大欲求とされ人生で切っても切れない関係の睡眠。
その睡眠の質を効果的に高める方法はあるのでしょうか?

なぜ睡眠はそんなに大切なのか

この世に生まれてから一度も眠らない人はいないように、
人は睡眠をとらないと死んでしまいます。
つまり睡眠とは生命維持装置の役割を果たしています。

あまりにも大げさかもしれませんが、
もし何かのきっかけに人が睡眠という機能を失ってしまうと
人類が滅びる危険さえあるということです。

そんな生命維持装置の睡眠には生きる上で必要な多くを私たちが寝ている間にしてくれています。

なぜ睡眠はそんなに大切なのかの画像

体と脳の回復

疲れた体や脳を寝ている間に回復してくれます。

入眠から2~3時間は深い眠り(ノンレム睡眠)
状態になり成長ホルモンが分泌されます。

成長ホルモンは体を健康に保ち若さを維持して
くれる大切な役割があります。

記憶を定着させてくれる

試験の前日から徹夜をしたにもかかわらず、
まったく効果がなかったというのはよく聞く話ですが、
脳内の情報というのは睡眠中に整理されます。

一日に学んだ様々な事を睡眠中に整理し脳に定着させるので
眠らないで徹夜をして勉強をしても脳の中では整理できず
忘れてしまう原因になります。

そのため睡眠をしっかりとることで、脳が知識をきちんと吸収してくれます。

ストレスを軽減し、病気を予防する

会社や学校でのストレス、不安やプレッシャーによるストレスなど
ストレスは常に私たちの周りにあり、それ自体を完全に解決するのは
なかなか難しいことだと思います。

嫌なことがあっても次の日起きたらあまり気にならなくなっていたり
忘れたりするのは睡眠中に脳が働いている証拠です。

また免疫力を高めて病気を予防し寝ている間に体だけではなく心も修復してくれています。

睡眠の質とは?

眠りにはレム睡眠ノンレム睡眠がありそれが周期的に繰り返されています。
レム睡眠では脳や体を休め、ノンレム睡眠では脳が記憶を整理します。

そのため、このレム睡眠とノンレム睡眠をしっかりととれているかが
睡眠の質に深く関わってきます。

睡眠の質とは?の画像

レム睡眠

レム睡眠の時、脳は浅い睡眠をし明瞭な夢を見ています。
この時、脳は記憶を整理してくれます。

起床時間が近づくにつけて、レム睡眠の時間が長くなると
体温が上昇し、覚醒する準備をします。このときに、

目覚ましをかけることで、スムーズに目覚めることができます。

ノンレム睡眠

ノンレム睡眠では脳を休める眠りです。

記憶、推理、近く、随意運動、思考などをつかさどっている大脳皮質
や交感神経を休ませます。

また脳内で知識の定着が行われたりストレスを取り除いてくれます。

睡眠度チェック

ここであなたの普段の眠りに対して睡眠度チェックをしてみましょう。

以下の質問に対してあなたは何個当てはまるでしょうか?

寝付きに30分以上かかる

午後11時以降に寝ている

眠りにつくまでの時間はバラバラだ

嫌なできごとや不安なことが浮かんで寝付けないときがある

睡眠薬が手放せない

眠れなくて憂鬱な気持ちになる

十分寝たつもりなのに日中眠くなってしまう

起きてすぐ布団からでられない

起きる時間が一定ではない

一晩寝ても疲れがとれていない時がある

起きてもすっきりしないことが多い

睡眠時間の長さが日によって違う

物音でよく起きてしまう

怖い夢や不快な夢のせいで、寝た気がしない

途中で起きてしまうとなかなか寝付けない

2回以上起きてしまうことがある

眠るとき、体勢や衣服のずれが気になってしまい眠れない

眠る前までスマートフォンの画面を見る習慣がある

睡眠度チェックの画像

当てはまった数が4個以下の人

スッキリ快眠タイプ

理想的な睡眠習慣を持っている快眠タイプ。

多少のストレスがあっても一晩寝ることで治ってしまう
という理想的なタイプです。

生活習慣を気をつけてこのままの状態をキープしてこの睡眠を続けましょう。

当てはまった数が4~12個の人

一般の睡眠タイプ

朝はまあまあな気分で爽快とはいきませんが、目が覚めます。

寝る前のスマートフォンやカフェインなどをなるべく避ける
だけでも今よりも質の高い睡眠がとれます。

まずは習慣を意識して快眠しやすい環境を整えてみましょう。

当てはまった数が13個以上の人

不眠症!?かもタイプ

自信の睡眠に対して不満や不安を持っているのでないでしょうか?

次の日の気持ちやパフォーマンスが上がらなかったり、イライラ
したり日中、常に眠いような状態は注意です。

まずは生活習慣を改めるところからはじめてみましょう。

もしも一人ではじめるのが大変な場合は心療内科やメンタルクリニック
などのプロの手を借りてみるのも一つの手です。

不眠で起こる体のトラブル

不眠になってしまうと、体には様々な問題が起こります。
疲れやすく、毎日からだが怠く重い感じがする。
また、最近太りやすくなった。血圧が上がったなど、負の連鎖がはじまってしまいます。
ここでは不眠によって起きる体のトラブルを紹介します。

不眠で起こる体のトラブルの画像

高血圧

不眠症を患っている人の30~50%は高血圧という報告も有り、
血圧が高い人が眠れないとさらに血圧を上昇させてしまうので
悪循環に陥ります。

不眠になると交感神経が高ぶったままになるため夜間は血圧が
下がらず、翌日も高いままになってしまいます。

肥満

不眠症で眠りの質が低下してしまうと、血糖値を下げるインスリンと
いうホルモンの働きが悪くなるため肥満になるリスクが高まります。
糖尿病の人は約3~4人に一人が不眠に悩まされているといわれています。

脳梗塞

不眠症になってしまうと、全身の血管に負担をかけてしまいます。
負担をかけられた血管は徐々に弱くなり、ダメージに対して抵抗が
少なくなり、脳への血流が悪くなり脳梗塞の原因になってしまいます。

心の病気

睡眠にはストレスを緩和する効果もあります。

そのためしっかりと睡眠をとることでストレスを
早く解消できますが徹夜続きや不眠症が続いてしまうと
知らない間にストレスがたまり心の病になってしまうことがあります。

また鬱病の人の8割以上が不眠症状で悩んでいるといわれています。
鬱病と不眠が同時に現れる場合や不眠が先に症状として
出る場合があるので、ただの不眠と考えるのではなく、
鬱病が原因で不眠になるケースも考えられます。

睡眠の質を高める方法

生活習慣を変えるだけでも睡眠の質を高めることができます。
日々の暮らしのなかで効果的に行える方法を紹介します。

睡眠の質を高める方法の画像

食事

まずは、就寝の3時間前までには食事を終えるようにしましょう。
胃に入った食べ物は覚醒時は2~3時間で消化されます。

もし、胃に食べ物が入ったまま寝てしまうと、血圧が下がって
血流が抑制され胃の動きが鈍くなり消化や吸収の効率が下がり
消化不良や下痢や便秘の原因、また逆流性食道炎にもつながり
快適な睡眠がとれなくなってしまいます。

睡眠前には睡眠ホルモンメラトニンが分泌されます。
質を高めるためにはそのメラトニンの分泌を促す食べ物を
とるようにするとよく眠ることができます。

メラトニンの原料になるのがトリプトファンというい必須アミノ酸
になります。トリプトファンはタンパク質に含まれているため。

肉、魚、豆を食べることで摂取することができます。
またメラトニンを作るためには鉄分やビタミンB6が必要と
されているので、バランスの良い食事が大切になってきます。

またアミノ酸の一つであるグリシンも質の高い睡眠をとるうえで
重要です。グリシンはコラーゲンの材料になることからコラーゲンを多く含む食べ物に入っています。

鳥の皮、軟骨、イカエビの魚介類などはグリシンが多く含まれています。

運動

質の高い睡眠には習慣的な運動が必要です。
運動をして体が疲れていると深い眠りができます。

しかし、一日だけ運動をしたのではその効果はあまり期待できません。
重要なのは継続的で適度な運動を毎日行うという事です。

運動を習慣化することで、とても質の高い睡眠へと
変えることができます。そして運動することで血流が良くなり
食べ物の栄養も体全体に運ばれ相乗効果で健康維持にも繋がります。

運動としては有酸素運動のウォーキングなどが良いとされています。
ウォーキングのポイントとしては、午後から夕方がおすすめです。

人の体温は日中高く、夜低くなるというリズムで変動しているので、
体温が上がっている午後などは運動に向いています。

気軽に無理なく毎日30分でも意識して運動を
習慣にすることでこれからの睡眠の質や健康に大きく影響してきます。
無理のない範囲で運動を取り入れてみましょう。

入眠前に気をつけること

気持ちよく眠りにつくためには体の緊張をとりリラックスした状態になることが重要です。

テレビやインターネットなど、眠る直前までみていると脳が興奮
し自律神経が優位な状態になっているのでなかなかすぐには眠りにつくことができません。

副交感神経を優位にして体と心を落ち着かせることが大切です。
スマートフォンの画面から発するブルーライトは入眠に影響するので
なるべく寝る1時間前には見ないようにしましょう。

直前まで勉強で頭を使ったり思い悩んだりすることもあまりおすすめできません。

一度体そして心をリセットするためにもストレッチをしたり、何もしない
時間を少しでも作ってみましょう。

また温かい牛乳を飲んだり読書をすることで入眠しやすくなります。

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