オレイン酸の効果が注目されたのは1960年代の地中海地方でした。
他のヨーロッパの国々に比べて地中海沿岸地方の人たちは
心疾患による死亡率が低いことがわかり、調べていくとオリーブオイルの中に多く含まれる
オレイン酸という成分の効果ではないかと注目されるようになりました。
現在でも、動脈硬化や心疾患に効果があるといわれています。
オレイン酸が体にもたらしてくれる働きや効果的な摂り方を詳しくご紹介します。
オレイン酸の力と効果的に摂る方法
飽和脂肪酸（脂身の多い肉、バター、ラード）やトランス脂肪酸（マーガリン、ショートニング）
などを含む食べ物を摂りすぎてしまうと、悪玉コレステロールが体の中で増えてしまいます。
悪玉コレステロールは血管壁に脂肪の塊として蓄積され動脈硬化を引き起こす原因になります。
その結果、脳梗塞や心筋梗塞などの死を招く恐ろしい病気に引き起こしてしまうこともあります。
オレイン酸は一価不飽和脂肪に分類される油で、他の脂質に比べて酸化しにくく
長期保存や加熱にも強いのが特徴です。
コレステロールが高い食事が原因で過剰に増えてしまった悪玉コレステロールを
抑える働きがあり血管の健康を保ったり生活習慣病を予防する効果もあります。
さらに人間の皮膚にも含まれていることから美容化粧品の原料にも使用されています。
さらにオレイン酸は腸の働きを活発にさせるため、便秘を解消してくれる効果もあります。
オリーブオイル＆ナッツ類
オレイン酸は善玉コレステロールを減らすことなく、悪玉コレステロールを抑えてくれる
という驚くべき効能があるため、上手に生活の中で取り入れることが健康を保つための秘訣です。
オレイン酸を多く含んだ食品でおすすめなのがオリーブオイルとナッツ類です。
料理に使ったり、間食などの向いていることから摂取しやすく毎日でも食べ続けることができるため効果的です。
それぞれの長所や特徴などをご紹介します。
オリーブオイル
オレイン酸を多く含み、動脈硬化の予防のみならず抗酸化作用によって体を若く保つ
とともに、がん予防の効果も期待されています。
腸内を刺激して排便を促す作用や不溶性食物繊維が含まれているため便の硬さを
調整する働きがあります。
ヨーグルトに含まれるプロバイオティクスなどの乳酸菌は胃酸で消滅せず
生きたまま腸に届くのが特徴ですが、オリーブオイルにも同じような働きが
あるため、摂取することで大腸を刺激してくれるという効果もあります。
オリーブオイルは神経系にも効くとされ、偏頭痛にも効果があるとされています。
オリーブから抽出する方法でいくつか種類が分かれていますが、その中でも果実を
そのまま絞ったエクストラバージンオイルが高血圧や中性脂肪に効果があるためおすすめです。
ナッツ類
ナッツ類にもオレイン酸が含まれています。
さらに天然のサプリメントといわれるぐらい栄養がたくさん詰まっています。
ナッツに含まれる脂肪酸は生活習慣病の予防に良いとされている不飽和脂肪酸で
適度に摂ることで健康や美容に非常に効果的です。
そのため、三時のおやつなどの間食に向いています。
しかし、脂肪が多くカロリーも高いため食べ過ぎには注意が必要です。
選ぶ際には無塩で味が付いていない素焼きのものをおすすめします。
アーモンド
抗酸化作用があり、ビタミンEが豊富に含まれています。
ビタミンB2や食物繊維も豊富なのでダイエットにも効果的です。
カシューナッツ
中華料理などに使われているカシューナッツですが、亜鉛や鉄などの
ミネラルが豊富でオレイン酸も含まれています。
糖質が高いので運動前のエネルギー補給には最適です。
ピスタチオ
栄養価の高さからナッツの女王と呼ばれ、体内の不要な塩分を排出する働きが
あるカリウムが豊富です。高血圧予防やむくみ解消の効果が期待できます。
くるみ
健康に良いとされているオメガ3脂肪酸がナッツの中ではもっとも豊富に含まれて
います。オメガ3脂肪酸は動脈硬化を防いでコレステロール値や中性脂肪を
下げる効果があり、生活習慣病予防の効果があるとされています。
健康の秘訣はオレイン酸
今まで使っていた油をオリーブオイルに変えるだけで生活習慣病を予防してくれる
オレイン酸を摂る習慣ができます。
また小腹が空いたときなどは、ナッツ類を食べることでオレイン酸や豊富なビタミンなどの
栄養素も一緒に摂ることができます。
オレイン酸は健康のみならず美容にも効果的なため、若く健康な体を保ちたいと考える
ならば積極的にとるべき栄養素です。
まずは、食事にオリーブオイルとナッツ摂ってオレイン酸の力を感じてみましょう。
